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オーダースーツでもっともこだわりたいポイントでもある「生地」。高級ブランドから、定番ブランド、国内のブランドなど、それぞれ特徴や生地、縫製の注目ポイントを紹介します。
生地を選ぶ際のポイントは、光沢・柔らかさ・シワの3点です。普段と同じ明るさの場所で生地をしっかり手に持って、テカテカしすぎていないかどうか、柔らかくて適度にストレッチ性がありシワになりにくいかどうかをチェックしましょう。
ウールはスーツに使われる一般的な素材のひとつで、織り方によって風合いが変化します。“繊維の宝石”と言われる高級素材カシミヤは、しっとりした手触り・美しい光沢・軽さが特徴ですが、耐久性が低いため普段使いには不向きです。化学繊維であるポリエステルは、耐久性が高くシワにもなりにくいため、普段用のスーツにおすすめです。
スーツには「生地タグ」と言われる、生地に関する情報が記されたタグが付いています。一般的な内容は、1.記事の産地 2.ブランド名 3.スーツのカテゴリー 4.素材 この4つです。自社で生地を織った場合は「ミル」と呼ばれブランドロゴも付いています。
高級スーツの約3割がこのゼニア製と言われるほど有名な、イタリアのブランドです。高級な素材を用いており、見た目の美しさはもちろん、耐久性にも優れています。
ゼニアと並ぶ有名なイタリアの生地ブランドで、繊細で柔らかく、上品な生地を手掛けています。生地の種類が幅広く、用途に応じて好みのものを選べます。
イギリスらしいしっかりさと、フランスらしい美しさを併せ持った生地が高い人気を集めています。イヴ・サンローランやシャネル等の高級ブランドでも使用されています。
アメリカ大統領も使っていると言われている、高級スーツの代表とも言えるブランドです。適度なツヤやしなやかさがあり、美しいデザインも人気を集める理由です。
350年以上も続くイタリアの老舗メーカーで、バーバリーやアルマーニなどの有名ブランドにも使われています。高品質ながら価格は比較的リーズナブルです。
日本ではまだ知名度は低いですが、世界的には有名なブランドです。普段は光沢感が控えめですが、光を浴びると美しいツヤを放つのが特徴。手触りも柔らかです。
イギリスの老舗ブランドですが、イギリス生地としてはしなやかでマットな質感が特徴。耐久性に優れていて、素材や使いやすさを総合的にみるとコストパフォーマンスが高いです。
イギリスの名門ブランドで、イギリスらしい打ち込みのしっかりした生地と、上品な風合いが人気です。シワができにくく耐久性も高いため、普段使いに適しています。
「みゆき」と呼ばれ、高級国産生地メーカーとして有名です。高品質なウールを使用し、イギリスのようなハリとコシ、程よい光沢感が特徴。制作工程を全て自社で行っているため、クオリティに対して価格が抑えられています。
「ニッケ」と呼ばれ親しまれている国産メーカー。日本人の肌や体型に合ったスーツを得意としており、中でも「MA F」というエキストラスーパーファインメリノを使用した高品質な生地が人気です。
カノニコは、イタリアを代表する世界的に有名な服地ブランドです。
生地の特徴として、艶があり柔らかい肌触りと、軽くて発色が良いなどがあげられます。
発色の良さからネイビーが人気で、落ち着いた色味から少し明るい色味まで幅広いカラーを選ぶことができるので、個性を出すことができます。
国内ではユナイテッドアローズやTAKEO KIKUCHI、ビームスなどで使用されています。
ウールを使って織られたトロピカルクロスという生地は、クールビズ向けのアイテムに使用されることが多く、高温多湿の夏でも快適に着こなせるさらりとした着心地と優れた通気性を兼ね備えています。
コシが強く、独特の光沢感を持ったモヘアは夏におすすめで、光沢感が太陽に反射することで夏らしい清涼感を作りだしてくれます。
ビジネスやパーティーにおすすめなのは、上品な光沢感とカノニコが得意とする鮮やかな色合いが楽しめるウール&シルクの生地です。
冬に定番なのが、温かみがあり華やかさもあるフランネル生地です。保温性に優れ、カノニコの特徴である鮮やかさと綺麗な色柄をしっかりと表現しています。
オールシーズン着用できる定番の生地として、生地感がしっかりしており、程よい厚みのペレニアルや、カシミアを使用したリベンジといった生地が人気です。
独自の生地生産方法を確立しており、イタリアでウールの生産に最適な地区で、羊の飼育・減量調達・工場での紡績や生地完成まで、全て自社で一貫して生産をおこなっています。
また、リーズナブルに高品質な生地を手に入れることができます。豊富な種類の生地があり、強度にも優れているので、初めてオーダースーツを購入する方におすすめです。
人気の生地として、レダの独自開発技術「ドルフィン加工」を使用し、シルクのような光沢でエレガントな「シルキーエフェクト」や、赤外線を遮断する加工により、体感温度を最大マイナス10度まで下げると言われている「アイスセンス」があります。
トレーニョは、アルマーニやドルチェ&ガッパーナなど多くの一流デザイナーズブランドに多く生地を提供しており、素材や質、仕上がりなどに一流のこだわりがあります。
自分らしさの演出を大切にしているため、豊かなカラーバリエーションや遊び心のある生地など、自分好みのオーダースーツに仕上げることができます。
また、ドレープが美しく出るのも特徴の一つで、薄さや軽さ・しなやかさにも優れているため、実用的でもあります。
さりげなくあしらわれたストライプやチェック柄・起毛感など細部にこだわりを感じることができ、同じ柄でも一つ一つに違いがあります。
無地でも織り柄があり、表面の凹凸によってリネンのような風合いの生地など、こだわりのオーダースーツを仕立てることができます。
糸の紡績から生地までを一貫してSuper130s’以上の細番手の糸を生産し、多くのシェアを誇るドラゴ。
ナノテクノロジーを駆使し、ウールの質感を変えることなく防湿・防シワ・撥水効果を高級生地にあたえたことにより、従来の高級ウール素材にある繊細な印象を刷新しました。
また、しなやかさと耐久性に優れ、細かく落ちのない仕上がりと独自のデザイン性が特徴です。
ドラゴの生地として、柔らかさの中にしっかりとしたハリとコシがあり、程よい光沢をイタリアらしい艶っぽさを兼ね備えた「バンテージ」は大定番です。
シンプルに見えるデザインでも、光の当たり具合によって見栄えが変わるので、さまざまな表情を見ることができます。
また、裏地を華やかにすることで、表地とのギャップを生み出します。
「コルチナ」は、イタリア生地の柔らかさとイギリス生地のハリやコシの両方の質感が楽しめる生地で、スリーピース初心者におすすめとされています。
そのほかにも、カシミア並の非常に柔らかい風合いを持ちながらもコシがあり、仕立て映えする「スカイウォール」や、フランネル系ですが軽さやストレッチ・撥水・防水といった機能性素材である「ラグビーフランネル」などがあります。
色柄も豊富で、グレンチェックやストライプ、ベージュやカーキなどカジュアルで華やかなスーツも人気です。
「個人サロン」「チェーン店」どちらを選ぶかでも自分に合ったスーツを作れるかも変わってきます。生地と価格でおすすめショップを紹介します。